みなさんこんばんは。
『やっちん』(@yacchin_0310)です。
いきなりですが、親から不動産を相続したのは良いけれど、これからどうすれば良いのかと迷っていませんか?
人に貸した方が良いのか、売った方が良いのか。
そもそも貸せるのか?売れるのか?
疑問がたくさんあると思います。
そこで今回は、相続で取得した空き家の活用法についてご紹介させていただきます。
- 親の家を相続したけど、すでに遠方に住んでおり、空き家の活用方法に悩んでいる方
- 空き家の活用方法をどこに頼んでよいかわからない方
- 空き家の活用方法って具体的にどんな方法がわからない方
- すぐに活用はしないが、管理だけ頼めないの?と思っている方
現役不動産営業マンである筆者が解説いたしますので、最後までお付き合いください。
日本の空き家問題~年々増えている空き家数
総務省では定期的に空き家数の調査をしていますが、平成25年の調査では820万戸となり、過去最高の数でした。
これは、全国の住宅のうち13.5%を占める数字です。
1割以上の住宅が空き家ということになりますが、なぜこんなに空き家が増えているのでしょうか?
最大の原因は「核家族化」です。
昔は、代々家を継ぐことが普通でしたが、現在は成人すれば子は親元を離れるのが普通です。
親が亡くなった時、すでに子供が自分の家を所有していることが多く、たとえ親から実家を相続してもそこに住むことは難しいでしょう。
しかし実家だった場所を取り壊すのをためらわれ、そのまま放置した結果空き家となってしまうのです。
では、建物を壊して土地だけ所有していれば良いのでは?と思われるかもしれませんが、そうすると税の優遇措置がなくなります。
固定資産税は、土地の上に建物が建っていれば最大で6分の1減額されますが、家を壊してしまえばこの減額措置を受けられません。
支払う税金が増えてしまうこともあり、家をそのままにしておく人が多いということです。
空き家問題の解決方法
相続してもそのまま保有しているだけなら、コストがかかる一方でもったいないと思います。
ではどうすれば良いのか、空き家の活用法として一般的なものをご紹介します。
賃貸経営
家がそれほど老朽化しておらず、すぐにでも人が住める状態であれば、賃貸物件として収益を得る方法があります。
戸建てとして貸し出すもあり、リフォームしてシェアハウスとして貸し出すのもありです。
どのような形の賃貸が良いかは、そのエリアのニーズを調査して決めます。
人が住んでくれることで建物の劣化を防ぐことにもなりますし、家賃収入によって不労所得が得られます。
賃貸併用住宅にする
建物を建て替えて、賃貸併用住宅に作り替えるのも一つの方法です。
自分で住みながら一部を人に貸し出すので、賃貸収入を建て替えのローンに充てることもできるでしょう。
居住部分を51%以上にすれば、金融機関によっては賃貸住宅用のアパートローンではなく住宅ローンが使えるので、金利も抑えられます。
売却
そのエリアに賃貸の需要がなかったり、建て替える余裕がない場合には、いっそのこと売却してしまうというのもありです。
売却には、
- そのまま売る
- 家をリフォームしてから売る
- 家を解体して更地にして売る
という方法があります。
家の状態や立地条件などから、最適な方法を選ぶことが大切です。
ここは、その物件の所在地周辺の不動産会社に相談してみることをおすすめします。
空き家管理サービスを利用する
家は人が住んでいないとどんどん傷んでいきます。
いざ売ろうと思ったときに、あまりに家がボロボロですとそのまま売れなくなってしまいます。
売るにしても貸すにしても、家の状態を保っておくことはとても大切なことです。
そのために、「空き家管理サービス」を利用してみるのはいかがでしょうか。
空き家管理サービスとは毎月一定の管理費を支払い、家の点検などを行なってくれるサービスです。
サービスの内容や費用は会社によって違いますが、掃除をしてくれたり、建物に傷みがないか点検してくれたりします。
たとえば「日本空き家サポート」のスタンダードプランでは、室内の換気や通水、掃除などの屋内作業に加え、郵便受けの確認や防犯確認などの屋外作業も含めた約60分の作業を月に1回行なってもらい、月額1万円の料金です。
いずれは自分が住みたい、もしくは貸し出して賃貸経営をしたいとお考えなら、空き家管理サービスを利用して家の状態を保っておいた方が良いでしょう。
空き家バンクで借り手・買い手を見つける
今すぐに借りてくれる人、もしくは買ってくれる人を見つけたいなら、空き家バンクを利用しましょう。
空き家を探している人と、活用して欲しい人をマッチングするサービスで、主に自治体が運営しています。
自治体が主体となっていますので、活用したい空き家を改修する費用を補助してもらえる場合もあります。
古家ですと、売るにしても低価格になってしまい、不動産会社もあまり本腰を入れてくれないことがあります。
その点、空き家バンクなら、空き家を探している人に直接情報を見てもらえるので、条件の合う人が早く見つかるかもしれません。
自治体の取り組み事例を紹介!空き家問題解決事例
国の「空家対策特別措置法」を受け、空家対策に本格的に乗り出した自治体も多く見られます。そこで、各自治体が取り組んでいる事業について、いくつかご紹介しましょう。
東京都の事例
東京都では、空き家についての相談ができる窓口が設置されています。
東急株式会社や東京都行政書士会などの専門家に空き家の管理や活用方法、売却などの相談ができます。
電話、メール、対面などの方法がありますが、基本的に無料です。
相談の内容によって、その後さらに専門家のサポートを受ける場合には一部有料となります。
また、各市町村でも独自の取り組みを行なっていますので、ご紹介します。
<文京区>
文京区でも1回1時間以内で、無料の相談を受け付けています。
また、空き家の所有者と空き家を活用したい人を結びつけるマッチング事業も行なっており、申請をすると、調査のうえ空き家を台帳に登録してもらえます。
その情報をホームページなどに掲載しますので、空き家活用の希望者が現れたら条件を調整して賃貸契約を結びます。
なお、空き家の活用目的が営利を目的としない学習施設や地域の活性化に役立つ施設である場合で、賃貸契約が10年以上になるときは、空き家の改修費として補助金(上限200万円)も支給されます。
<世田谷区>
世田谷区には「せたがや空き家活用ナビ」という相談窓口が設置されており、誰でも無料で専門家に相談できます。
活用するだけでなく、売買、建物解体などの相談にも乗ってくれます。
個人間のやりとりだけでなく、事業者とのマッチングもしてくれるうえ、事業者とのやりとりはアドバイザーが行ってくれるので安心です。
実例としては、「タガヤセ大蔵(デイサービス&カフェ)」があります。
築30年のアパートを活用した事例で、古い木造アパートが高齢者用のデイサービス施設に生まれ変わりました。
<八王子市>
八王子市では、空き家を活用する上で改修が必要な場合、費用の一部を補助してもらえます。
工事費の3分の2まで、上限は100万円です。
また、地域活性化のため、その改修工事は八王子市内の施工業者が担当します。
補助金の対象となるのは学習施設や体験施設、ベンチャービジネスの拠点など地域の活性化に役立つ施設です。
10年以上、地域活性化施設として利用することが条件となっています。
大阪府の事例
大阪市では、各区役所に相談窓口を設置し、専門家の紹介を行っています。
もちろん空き家の活用法についても相談にのり、さまざまな団体や企業とのマッチングも行なっています。
実例をいくつかご紹介します。
「NPO法人榎本地域活動協議会」による子育て支援施設では、寺子屋として子供や地域の方が交流できる場を提供しています。
「昭和町おうちカフェきっちん」は老朽化した空き家を利用し、オーナーシェフが料理教室兼レストランを開きました。
大阪市ではこのようにして、「ニア・イズ・ベター」の視点に立ち、各区役所が専門家と連携しながら効率的な空き家活用計画を推進しています。
京都府京都市
京都市では、「空き家便利帳」を活用して空き家の活用法を周知するとともに、補助金や相談員の連絡先の広報などに努めています。
空き家の活用事例としては、「京都市まち再生空き家活用モデル・プロジェクト」があります。
街の活性化につながるような空き家の活用法を公募し、選定委員が選んだプロジェクトに対して補助金が交付されます。
また、空き家を作らないため、相続に関するミニ講座「おしかけ講座」を開催していいます。
5名以上の人が集まれば、司法書士やファイナンシャルプランナー等の話を聞くことができるシステムで、入門編から応用篇まで4つの講座が用意されています。
費用は無料で、京都市内であればどこでも開催可能です。
岩手県釜石市
シェアハウスは空き家の活用法としてもポピュラーな方法ですが、釜石市では企業と連携してルームシェアと民泊を組み合わせた活用法を見出しました。
楽天LIFULL は不動産情報サイトを運営、楽天LIFULL STAYは民泊事業を行う楽天系列の会社です。
この2つの会社と連携して、普段は単身者がルームシェア、使わないときには民泊施設として貸し出すという事業を行なっています。
空き家活用の取り組みの一環ですが、このモデルケースが軌道に乗ればさらに空き家の活用が促進されるかもしれません。
空き家の活用成功のカギは不動産会社選び
空き家を活用する方法はいくつもあることがおわかりいただけたと思います。
自治体も空き家活用に力を入れていますので、無料の相談窓口などを利用しながら、空き家をうまく活用していく方法を見出したいものです。
そのときに大切なのは、空き家の活用法に強い不動産会社を選ぶことです。
賃貸として貸し出すのか、それとも更地にして売却するのか、どの方法が適切なのかはその道のプロに聞くのが一番です。
借り手を見つけるのにも買い手を見つけるのにも、時間がかかるほど空き家のコストがかさんでいきます。
早めに不動産会社に相談することで、良い活用法が見つかるでしょう。
まとめ
日本では年々増える空き家が問題となっています。
今ある家の1割強が空き家です。
空き家はそのままにしておくと税金もかかり、お金がかかるだけの存在ですが、人に貸したり、賃貸併用住宅にするなどの活用法によって収益を生み出す存在に変わります。
また、自治体も空き家の活用に力を入れており、地域の役に立つ活用法であれば補助金が出るケースもあります。
各自治体には空き家に関する相談窓口が設置されていますので、ぜひ一度相談してみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
PR
ご売却は三井のリハウスへ
- 経験豊富なスタッフが適切な売買価格をご提案!
- 約65%のお客様が2か月以内に成約
- 売却前のみならず売却後も安心のサポート!
- まずはお気軽にご相談下さい。売却価格シュミレーション(1分)
コメント